2017年に中国で設立されたBinance(バイナンス)は世界最大手の仮想通貨取引所で、多くの日本人トレーダーが利用していました。
ただ、以前から日本居住者の利用を制限しており、今年の5月にはグローバル版の日本居住者向けサービスを終了すると発表しています。そのため、Binanceから他の取引所への移行を検討していたトレーダーも多いようです。
そんな中、Binanceは2023年8月1日より日本居住者向けに「Binance Japan」として新たにサービスを開始しました。
そこでこの記事では、日本居住者向けの新サービス「Binance Japan」の口座開設手順や注意点について詳しく解説します。
Binance Japan口座開設に関する基礎知識
Binance Japanでは口座開設を受け付けています。
既存ユーザーの場合も登録ボタンから口座開設をする必要があります。
ここでは、Binance Japanの口座開設に関する基本的な情報をご紹介します。
Binance Japanの口座開設にかかる時間
Binance Japanの口座開設も問題なく進めば、パソコンから行った場合もスマホから行った場合も10~20分ほどで完了します。
また、Binance Japanで取引をする場合も本人確認が必要です。
Binance Japanの口座開設に必要なもの
Binance Japanの口座開設には以下の3つのものが必要です。
- メールアドレスまたは電話番号
- スマホ
- 身分証明書
身分証明書は本人確認の際に必要です。
本人確認はBinance Japanの口座開設ではマストですので、本人確認ができる書類も用意しておきましょう。
以下の3つが本人確認書類として認められていますので準備しておいてください。
- パスポート
- 運転免許証
- マイナンバーカード
Binance Japanの口座開設方法
それでは、Binance Japanの口座開設方法について解説します。
Binance Japanでの口座開設手続きの流れは以下の通りです。
- メールアドレス・パスワードを設定する
- メール認証or電話番号認証
- 口座開設完了
まずはBinance Japanの公式サイトにアクセスします。
今回はメールアドレスで登録する方法をご紹介します。
公式サイトの右上にある「登録」をクリックします。
登録画面が表示されますので「メールまたは電話番号で登録する」をクリックしましょう。
次にアカウント情報入力欄が表示されるので、メールアドレスか電話番号を入力(※ここではメールアドレス)して「次へ」をクリックします。
するとセキュリティ認証画面が表示されるので、指示されたとおりに認証作業を行います。
続いて、メール認証画面が表示されます。「コードを送信」をクリックして認証コードを受け取りましょう。
認証コードが登録したアドレス宛に送られてくるので確認しましょう。
認証コードが確認出来たら入力して「提案する」をクリックします。
次にパスワードの設定画面に移るので、ご自身でパスワードを決めて入力(※8文字以上・数字と大文字をそれぞれ1文字ずつ含める)して「次へ」をクリックします。
パスワードの設定が完了すると口座開設作業は終了となります。「完了」をクリックしてBinance Japanのホームページに入ります。
Binance Japanで口座開設をする際の注意点
Binance Japanで口座開設する際にはいくつか気を付けておくべきことがありますので、それもご紹介します。
パソコンからの登録が推奨されている
Binance Japanではスマホからも口座登録できますが、パソコンから登録することを推奨しています。
「スマホから登録できない!」という声もあるようです。
登録できない主な原因は、本人確認書類に不備がある場合などです。
顔写真のアップロードなどにはスマホを使いますが、確実に口座登録できるのはパソコンのようです。
フィッシングサイトに注意する
Binanceの頃からそうですが、Binance Japanに登録する際もフィッシングサイトには気を付けましょう。
フィッシングサイトに仮に登録してしまうと、個人情報や資金が抜き取られてしまうので注意しましょう。
招待コードを活用する
口座登録する際には、招待コードを利用すると手数料の割引などが受けられます。
身元がはっきりしているサイトの招待コードは、利用する側に特にデメリットはありませんので活用するといいでしょう。
ただし、運営元のはっきりしないTwiiterやブログなどでは、「取引手数料〇%割引」と書いていても全く取引手数料が割引されない招待コードが存在します。
ちゃんとした招待コードは、登録画面で手数料のキックバック率などがきちんと表示されるのでしっかり確認しましょう。
Binance Japanで口座開設するメリット
ここでは、Binance Japanの特徴をご紹介して、Binance Japanで口座開設するメリットを考えてみましょう。
取り扱い銘柄は国内最多
Binance Japanで取り扱う仮想通貨の銘柄は34種類と国内最多です。
ビットコインやイーサリアムなど主要な銘柄は取り揃えています。
また、Binance ChainのネイティブトークンであるBNB(Build and Build)、マティック(MATIC)やソラナ(SOL)などの注目銘柄も取引できます。
高速で安全な取引ができる
Binance Japanは、グローバル版Binanceのプラットフォームと同じく、高速で安全な取引環境を実現しています。
厳格なセキュリティ対策も講じられているので、ユーザーの資産や情報もしっかりと守られていると言えるでしょう。
Binance Japanで実施されているセキュリティ対策については、例えば「Secure Asset Fund for Users(SAFU)」という制度が導入されていることが挙げられます。
さらに、パーソナライズされたアクセスコントロールにより、ユーザーが自分のアカウントにアクセスできるデバイスやアドレスを制限することもできます。
流動性が高い
Binance Japanは、Binanceの持つ世界最大級のブロックチェーンエコシステムを活用し、仮想通貨の取引だけでなく、流動性の高いNFTマーケットプレイスも提供しています。
Binance Japanでは、ユーザーはBinance NFTプラットフォームを通じてNFTの売買を行うことができます。
本人確認などの一定の条件を満たせば、Binance NFTマーケットプレイスでNFTを作成することもできます。
NFTは一般的に、イーサリアムブロックチェーンを基盤としていますので、イーサリアムブロックチェーン上で取引されることが多いですが、Binance NFTプラットフォームは、イーサリアムとBNBの2つのブロックチェーン間を移動させることができます。
そのため、流動性やアクセシビリティが高いのが特徴です。
Binance Japanで口座開設するデメリット
ご覧の通り、Binance Japanには、他の国内取引所にはないメリットがありますが、その一方で、デメリットもあります。
日本円での出金には制限がある
Binance Japanは、日本円の出金に現在対応していません。
出金方法については詳しい公式発表が行われておらず、不明点も多いので、確実に出金したいのであれば、取引を始めるのはもう少し待ったほうがいいかもしれません。
レバレッジ取引はできない
Binance Japanでは、現在レバレッジ取引は提供していません。
Binance Japanでは、将来的には国内法に準拠した先物やオプションといったデリバティブ取引サービスの提供を視野に入れているようですが、現在はまだそれらのサービスを提供してはいません。
レバレッジ取引をしたい場合は、現時点では他の国内取引所を利用する必要があります。
サポート体制が不十分
Binance Japanは他の取引所と比べ、サポートがまだまだ不十分と言えます。
現在、24時間365日のチャットサポート、FAQやブログなどの情報提供によるサポートを行っていますが、電話やメールを使ったサポートは実施されていません。
そのため、取引中に不具合が発生した時や、取引していて分からないことが発生した時、入出金時のトラブル時などに、迅速にサポートを受けられるかは分かりません。
競合他社と比較して飛び抜けた特徴はない
Binance Japanは、国内最多の34種類の仮想通貨を取り扱っており、高速で安全な取引ができますが、それ以外はほかの国内取引所とさして変わらないサービス内容となっています。
レバレッジ取引などのサービスを今後展開するそうですが、これらのサービスは他の国内取引所ですでに提供されています。
今後どのようなサービスを展開し、競合と差別化を図っていくのかが今後の課題ともいえます。
サービスを提供し始めたばかりですので、ほかの実績のある他社との競争に負けて撤退するという可能性もありますので、運営状況については注意しておいたほうがいいでしょう。
Binance Japanに関するよくある質問
最後に、Binance Japanに関して見かける質問にお答えします。
口座開設できない
Binance Japanは8月1日に仮想通貨取引所サービスの提供を開始し、それと同時に口座開設申し込みも受け付けています。
ただし、すでにグローバル版Binanceの口座を開設していた人は8月14日以降にBinance Japanへの移行申込手続きが可能となります。
口座登録できなかったという人は、8月14日以降に再度申請してみましょう。
Binance Japanで提供されるサービスは?
Binance Japanが提供するサービスは以下の通りです。
- 販売所サービス
- 取引所サービス(板取引)
- 積立サービス
- レンディング
- NFTマーケットプレイス
- API接続
現時点で提供されているのは販売所サービスと取引所サービス(板取引)の2つです。
なお、板取引ではJPYペアがなく、BTC・BNBなど仮想通貨建てでの取引のみ可能です。
将来的には日本法に準拠した形で先物取引を含むデリバティブ取引サービスの提供することを視野に入れているようです。
具体的にどのような銘柄を取り扱っているの?
Binance Japanの取扱い銘柄の中には、国内初上場となるビルドアンドビルド(BNB)・アルゴランド(ALGO)なども含まれています。
30種類以上の銘柄というのは現時点で国内最多です。
なお、サクラエクスチェンジビットコインがBinanceに買収される前に取次業者として取り扱っていたシンボル(XYM)・モナコイン(MONA)・フレア(FLR)・コスプレトークン(COT)については「一時中止扱い」になっています。
こちらに関しては、取扱い方針が決定され次第改めて発表されるそうです。
トラベルルールへの対応はどうなっているの?
他の国内取引所と同様に、Binance Japanから仮想通貨を送金する際は、6月より国内で開始された取引所間の送金ルールなどを定めるトラベルルールが適用されます。
ただし、このルールでは、同じ送金プロトコルを採用する取引所同士でしか送金ができません。
国内の主要取引所では、コインチェックやbitFlyerなどが「TRUST」を、GMOコインやbitbankなどが「Sygna Alliance」を採用していますが、Binance Japanが採用する送金プロトコル「グローバル・トラベル・ルール(GTR)」を採用する取引所は国内にありませんので、Binance Japanからほかの国内取引所に送金することはできませんので注意が必要です。
まとめ
Binance Japanの口座開設方法や特徴などについて解説しましたが、いかがだったでしょうか?
Binance Japanはサービスの提供を開始したばかりということもあって、まだまだ情報も少ないですし、提供されているサービスにも制限があります。
これからサービスは充実していく予定ですし、運営元は世界的にも実績のあるBinanceですから「今後に期待!」という感じですね。
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