Binanceの出金方法や送金できない原因をまとめて解説

世界最大級の仮想通貨取引所のBinanceが日本人向けサービスBinanceJapanを開始するにあたり、グローバル版Binanceから資金を引き揚げる人も多いでしょう。

また、BinanceJapanは現在、トラベルルールの関係で直接国内取引所から送金することができない状況です。

そのため、家族や友人などから仮想通貨を受け取る場合、いったんBinanceに送金してもらいたいという人も多いかと思います。

そこで今回は、Binanceの送金（出金）について詳しく解説します。

Binanceの口コミや評判などの詳細情報については、「Binance(バイナンス)とは？評判や利用者の口コミを紹介」でまとめているので、併せて参考にしてみてください。

Binanceの出金に関する基本情報

Binanceでの出金に関して、以下の基本情報をまずご紹介します。

出金および送金可能な通貨

Binanceでは、取り扱っている仮想通貨と一部の法定通貨を出金・送金することができます。

出金・送金に対応している法定通貨は主に以下の3つです。

• USD（ドル）
• GBP（ポンド）
• EUR（ユーロ）

最低出金額と手数料

仮想通貨で出金・送金擦る場合、最低出金額と手数料は通貨ごとのネットワークによって異なります。

ここでは、主要通貨であるBTC・ETH・USDTの最低出金額と出金・送金手数料をご紹介します。

ネットワーク	最低出金額(BTC)	出金・送金手数料(BTC)
BNB Smart Chain (BEP20)	0.0000088	0.0000044
Bitcoin	0.001	0.0002
BNB Beacon Chain (BEP2)	0.000015	0.0000073
BTC(SegWit)	0.001	0.0005
Ethereum (ERC20)	0.00032	0.00016

ネットワーク	最低出金額(ETH)	出金・送金手数料(ETH)
BNB Smart Chain (BEP20)	0.00013	0.000068
Ethereum (ERC20)	0.0098	0.000768
Arbitrum One	0.001	0
BNB Beacon Chain (BEP2)	0.00022	0.00011
Optimism	0.001	0

ネットワーク	最低出金額(USDT)	出金・送金手数料(USDT)
BNB Smart Chain (BEP20)	10	0.29
AVAX C-Chain	50	0.8
BNB Beacon Chain (BEP2)	10	0.8
Ethereum (ERC20)	50	3.2
Polygon	10	0.8
Solana	2	0.8
Tezos	10	0.8
Tron (TRC20)	10	0.8

その他の通貨に関しては、公式サイトの入金手数料ページで確認できます。

なお、通貨ごとの最低出金額、出金・送金手数料は定期的に変動します。

出金・送金の反映時間

出金・送金が反映されるまでにかかる時間も仮想通貨や使用するネットワークの種類によって異なります。

例えば、ビットコイン（BTC）をビットコインのネットワークを利用して送金すると1時間以上かかってしまいます。また、ネットワークの混雑具合によってさらに時間がかかる場合もあります。

時間を短縮したい場合は、バイナンススマートチェーンのネットワークである「BEP20」「BEP2」を使用するといいでしょう。

こちらを利用した場合は、5分程度の時間で送金ができます。

このように、使用するネットワークによって反映時間は異なります。

Binanceの出金・送金方法

では次に、Binanceの出金・送金方法について、Web経由で行った場合とスマホアプリ経由でおこなった場合のそれぞれをご紹介します。

共通する工程としては、出金申請をする前にBinanceから仮想通貨を送る出金先のアドレスを確認する必要があります。

アドレスはコピーまたはQRコードを表示して読み取りましょう。

Webから出金・送金する方法

Webから出金・送金する手順は、以下の通りです。

以上で、Webからの出金申請は完了です。

続いて、スマホアプリからの出金・送金方法を見ていきましょう。

スマホアプリからの出金・送金方法

スマホアプリから出金・送金する手順ですが、流れとしては以下の通りです。

スマホアプリ経由で出金・送金を行う場合、アプリにログインして画面右下にある「ウォレット」をタップして「出金」を選択します。

続いて、銘柄リストの中から出金したい通貨を選択し、次の画面が表示されたら「仮想通貨ネットワーク経由で送信」をタップします。

すると、選択した通貨の出金ページが表示されます。

「送金先のアドレスの入力」「ネットワークの選択」「金額の入力」を行ってください。

内容に間違いがなければ「出金」をタップします。

Binanceからドルなどの法定通貨で出金する方法

繰り返しになりますが、Binanceは日本円には対応していません。

しかし、ドルやユーロなど一部の外貨には対応しており、海外の銀行口座を持っているならそれらの法定通貨で出金することもできます。

Binanceから出金可能な法定通貨の一部をご紹介しておきます。

USD	EUR	GBP
AUD	BRL	RUB
TRY	UGX	KZT

ただし、出金できる法定通貨は変動しており、この他にも出金できる通貨はあるかもしれませんので、最新情報に関しては出金ページで確認してください。

なお、海外の銀行口座への出金には手数料が発生します。

法定通貨での出金方法

では、実際に法定通貨で出金する方法を見てきましょう。ここでは、Webからの手順で解説します。

法定通貨を出金する手順は、以下の通りです。

Binance公式HPにログインし、画面上部のメニューの中から「ウォレット」にカーソルを合わせて「法定通貨と現物」をクリックしましょう。

現在保有している通貨などが表示されますので「出金」をクリックします。

続いて、画面右上にある「法定通貨の出金」をクリックしてください。

出金ページが表示されたら、「出金する通貨」「出金先」を選択して「次へ」をクリックします。

次のページで「銀行名」「口座番号」「BIC Code」などの必要情報を入力します。

「次へ」をクリックし、内容を確認して問題なければ出金申請は完了です。

法定通貨の出金額に関する注意点

Binanceで取引を行うには本人確認が必須ですが、本人確認には以下の2種類の方法があります。

どちらの方法を選択するかによって、法定通貨の入出金上限額が異なってきます。

具体的には以下の通りです。

	認証(インターミディエイト)	認証プラス(アドバンス)
法定通貨の入金額・出金額	1日あたり50,000ドル	1日あたり200,000ドル
仮想通貨の入金額	無制限	無制限
仮想通貨の出金額	1日あたり100BTC	1日あたり100BTC
P2P取引の額	無制限	無制限
認証に必要なもの	本人確認書類・顔認証	本人確認書類・顔認証・住所確認書類

ご覧の通り、「法定通貨の入金額・出金額」と「提出書類」が異なります。

認証プラス（アドバンス）では住所確認書類も必要ですが、その分、200,000ドルまでの法定通貨の入出金が可能です。

Binanceで出金・送金できない時の対処法

Binanceでは正しい手順で申請を行えば、出金ができないということはまずありません。しかし、時々、「出金・送金できない」ということがあります。

Binanceで出金・送金できない主な原因としては、以下の3点が考えられます。

出金先アドレスが間違っている

出金できない理由としては一番あるのが、出金先のアドレスが間違っているというものです。

間違ったアドレスに送金してしまうとBinance側も対処できませんので、資金が戻ってくることはまずありません。

出金・送金時は、送金先のアドレスを入念に確認したうえで送金するようにしましょう。

宛先タグの入力を忘れている

仮想通貨によっては、出金時に出金先アドレス以外にも「タグ」の入力が必要な場合があります。

例えば、XRP(リップル)は送金ページでネットワークの下に「Tag」が表示されていますが、ここに受取先でも表示されているタグを入力しなければ送金できません。

もしタグの入力を忘れて送金してしまった場合は、受取先の取引所やウォレットに問い合わせましょう。その際は、トランザクションID（TxID）が必要になるので準備しておくといいでしょう。

ちなみに、トランザクションIDの確認方法は、以下の通りです。

まず、Binance公式HPにログインし、画面上部のメニューの中から「ウォレット」にカーソルを合わせて「取引履歴」をクリックしてください。

取引履歴ページで「振替」で出金を選択するとTxIDが表示されます。該当するTxIDを確認してください。

トランザクションが混雑している

出金申請を行ったのになかなか出金が行われない場合は、ブロックチェーン上の承認プロセスが混み合っていることが考えられます。

この場合は、改善されるまで待つしかないですが、以下の方法でトランザクションの混み具合を確認することが可能です。

先ほどご紹介した「トランザクションIDの確認方法」で「取引履歴」を表示し、確認したいTxIDをクリックします。

すると、トランザクションの管理画面が表示されますので、「Status」にて処理状況を確認できます。

Binanceの入金アドレスの取得方法について

Binance取引所で仮想通貨を受け取るときに必要な入金アドレスの取得方法を解説します。

ここでは、イーサリアム（ETH）を例にご紹介します。

入金アドレスとは

入金アドレスとは
銀行の口座番号のようなもので、お金を送ってくれる人に自分の入金アドレスを伝えると、自分の口座にお金を送金してもらえます。

イメージ的には銀行口座と似ているのですが、仮想通貨の入金アドレスには仮想通貨銘柄ごとにそれぞれの入金アドレスが存在するという特徴があります。

つまり、Binance取引所で仮想通貨を受け取る際、相手がビットコイン（BTC）を送ってくれる場合とイーサリアム（ETH）を送ってくれる場合では伝える入金アドレスが違うということです。

各仮想通貨ごとに入金アドレスを伝える必要があり、イーサリアム（ETH）を送ってもらう場合に、「この間、ビットコイン（BTC）を送ってくれたときのアドレスに送っておいてね」なんてことはできません。

また、ほとんどありませんが、一部例外的に異なる通貨同士でアドレスが同じことがあります。

この場合、操作を間違えていなければ、アドレスが同じでも問題なく送受信可能です。

なお、各入金アドレスはあるタイミングで変更になることもあります。

このような変更は、セキュリティ面が考慮されて行われることが多いです。

過去のアドレスをそのまま使用できたりもしますが、入金アドレスが必要になったら、都度取引所にアクセスして最新のものを取得することをおすすめします。

入金アドレスの取得方法

それでは、実際のアドレス取得方法をご紹介します。

操作は簡単で、順調に進めば1分程度で終了します。

入金アドレスは仮想通貨ごとに異なりますが、入金アドレスの取得方法は共通です。

Binanceの出金に関するよくある質問

最後に、Binanceでの出金に関してよくある質問にお答えします。

出金申請後、着金までにはどのくらいかかる？

ブロックチェーンとその時点でのネットワークトラフィックによって着金までの時間は異なります。

トランザクションの履歴はどうやって確認するの？

出金状況はBinanceマイページ上にある「ウォレット」から確認できます。

海外銀行へ出金してステータス上は成功しているのに実際に着金されていない

ステータスで確認できてから着金まで最大4営業日かかる場合があります。

出金申請後、着金までにはどのくらいかかる？

ブロックチェーンとその時点でのネットワークトラフィックによって、着金までの時間は異なります。

また、同じブロックチェーン上での申請でも、トランザクションの状況によっては異なってきます。

少し時間を空けて振替の処理が終了すればすぐに着金しますので、時間がかかっている場合は待ちましょう。

トランザクションの履歴はどうやって確認するの

出金状況はBinanceマイページ上にある「ウォレット」から確認できます。

「ウォレット→概要→トランザクション履歴」と進み、確認しましょう。

スマホアプリの場合も同じく「ウォレット」から「概要」へと進み、右側に「トランザクション履歴」ボタンがありますので、そちらからご確認ください。

海外銀行へ出金してステータス上は成功しているのに実際に着金されていない

ステータスで確認できてから着金まで最大4営業日かかる場合があります。

海外銀行への出金はSWIFTを利用します。

SWIFTは国際送金用であり、送金時間は地域によって異なります。

場合によっては、ステータスで確認できてから着金まで最大で4営業日かかる場合もあります。

まとめ

Binanceの出金について解説しましたが、いかがだったでしょうか？

Binanceの出金手続き自体は簡単ですが、出金する仮想通貨によって手数料や着金にかかるまでの時間が異なるため、出金する際には都度確認するようにしましょう。

早く出金したい場合は、リップルなど承認されるまでに時間がかからない仮想通貨を選ぶといいでしょう。

なお、仮想通貨で出金する際に出金先アドレスを間違えると送金した仮想通貨を取り戻すのはまず不可能です。